菩提心32号-永代供養を考える-

第32号特集.永代供養を考える(H28.12.3)

○はじめに

最近、永代供養を申し込まれる方が増えてきました。
当山でも永代供養を申し込まれたり、どこか良いところを紹介して欲しいというお尋ねもあります。
永代供養のスタイルも、供養料も様々なので、何を選べば良いのか判断に困っておられる方も少なくないようです。
家電製品のように、機能やブランドなど、何か基準になるものがあればわかりやすいのですが、目に見えないものを対象にしている以上、よく分からないのも当然です。
今回は、宗教に携わるものとして、何を比較すれば良いのか、参考までにいくつかポイントをご紹介してみたいと思います。

○様々な永代供養

永代供養と言っても、何を預けるか、どのように預けるかは様々です。
何も預けず、○○家や戒名等をお伝えして過去帳等に書き込んでもらって供養してもらうのも永代供養の一つです。
この地域に伝わるお涅槃のような形です。

また、お位牌のみを位牌堂などに預けて供養してもらうところもあります。
現在の箸蔵寺の御影堂がそうです。

最後に、お墓などに遺骨を納めて供養してもらう方法ですが、お骨の納め方も様々です。
お墓にも種類があって、納められた全てのお骨を同じお墓に納める合祀墓と、家や個人ごとにお祀りして頂ける、個人墓があります。
合祀墓は、一度納めてしまうと他のお骨と混ざってしまうので、もし、他に移したいと思っても、お骨を戻してもらうのは不可能となり、将来移転を考えられている方は注意が必要です。一方、個人墓の方は、合祀墓より費用がかかります。
最近は個人のお骨を納骨堂に納め、お墓より小さなスペースで預かる形が増えているようです。

○供養の方法

納める方法だけでなく、その後、どのような供養してもらえるのかということも大切です。
永代とはいえ、たとえ個別にお祀りして頂いていても、三十三回忌や五十回忌の後、合祀になるところも少なくありませんので、ご確認をされた方が良いかと思います。

また、毎日線香を立ててお経を上げ、供養をしているところもあれば、お彼岸やお盆の時だけ供養をして貰えるところもあり、同じ永代供養でも手厚さが異なります。
関係者がお参りに行った時に、すぐに調べて案内して頂けるところもあれば、対応して頂けないところもあります。
あるお寺では、先祖供養を申し込まれた方がお寺を訪ね、お堂に入ると、机の上には、何十年も前に先代によって申し込まれた先々代のご先祖様の供養が記載されている過去帳のページがほんのわずかの時間に準備され、開かれていて、その方は感謝の気持ちで一杯になったとのことです。

この様に、一口に永代供養と言っても供養のスタイルや手厚さは様々です
供養料だけの比較ではなく、ご自身で納得のいく選択をされることを願っています。

ただ一つだけ、申し上げたいことは、永代供養は安心して先祖を忘れるためのものではありません
供養を申し込まれた後でも、自分がこの世を去るその日まで、自分にいのちのバトンを繋いでくれたご先祖に感謝の気持ちを忘れずに持ち続けるということが、ご先祖に対するなによりの供養であり、また、いつか後から往く自分自身の、よく往くための修行、今の言葉で言う「終活」の一つであるということは,心に留めておいて欲しいと願っています。

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