毎日朝夕1200年の舞台裏(その2)

箸蔵寺は、開山以来、毎日の護摩を絶やしたことが無いといわれているお寺です。

前回は、これだけの護摩木をどのように調達しているかのご紹介でした。

毎日朝夕1200年の舞台裏(その1)

今回は、御祈願の種類についてお話ししてみたいと思います。

箸蔵寺の護摩祈祷には、様々な御祈願のお申し込みがありますが、「百聞は一見にしかず」ということで、実際に用いられている御祈願スタンプをご紹介します。

これは、護摩祈祷のお札のうち、最も数の多い小木札に使うもので、何度も使われるものをスタンプにして押しています。

金毘羅さんの本地は薬師如来なので「厄難消除」「当病平癒」などを始め、よく使われているものは、色が変わっています。
とはいえ、きれいなものは必ずしもあまり使われていないというわけではなく、何度も作り替えられていることもあります。

同じ学問でも、「合格成就」は受験、「学業成就」は普段のお勉強。

「商売繁盛」「事業繁栄」は、ほぼ同義ですが、施主のご希望に合わせています。
「事業安全」は、工事等を仕事にしている企業さんからのお申し込みが多いです。

「厄難消除」「諸難消除」も似ていますが、基本的には「厄難」は厄年の厄除けに、「諸難」は普段の障りを取り除くという目的です。
最近の「コロナウィルスから身を守りたい、もし感染しても重症化しないように」というお願いの場合は、「諸難消除」または「身体堅固」での受付をさせて頂いています。

また、本尊が金毘羅さんということもあり、「海上安全」「魚鱗滋生」など、漁業に関する御祈願も多いです。
「魚鱗滋生(ぎょりんじしょう)」はご存じでしょうか?
あまり聞き慣れない言葉だと思います。
内容的には「大漁祈願」なのですが、殺生を避けて「海にたくさんの魚が生まれてきますように」といった、直接的ではない奥ゆかしい言い回しとなっています。

これ以外のお願いは手書き、また、あまりに具体的すぎるお願い等は「心願成就」で代表させて頂くことも。

今回は、毎日朝夕絶やさずに続けられている箸蔵寺の護摩祈祷では、この様に、お願いに合わせた様々なご祈願があるということをご紹介させて頂きました。
そういえば、十年以上前にもブログでご祈祷の種類について書いたことがあったので、そちらもリンクさせて頂きます。

外出自粛、人との接触の八割減が望まれている今日この頃、当山ではご自宅からでも御祈願を受け付けております。
当山の御祈願によって安心(あんじん)を望まれる方は、以下のリンクよりご連絡をお待ち申し上げます。

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