雑感20200715-検索-

宗教に携わるものとして、大切なことは教えを広めること(布教)です。
インターネットも、教えを広めるための様々な手段のうちの一つです。

当山の公式サイトを開設したのは確か1997年頃。
以来、20年以上、箸蔵寺のことや仏教や真言宗にまつわることなどを発信させて頂いています。

長い間運営しているせいか、お陰をもちまして、大手検索サイトで真言宗で大切にされている用語を検索したとき、上位に表示される当山の記事がいくつかあります。

例)グーグル検索の

阿字とは 、 加持とは 、 而二不二とは 、 三業とは 、 真言宗御室派とは 、 お箸初めとは

などなど。

SNSでバズるような目に見えるものではなくても、自分の知らないところで、多くの皆様が当山の発信しているものを参考にして頂けていることは、「少なからず布教になっているのだな」と感じ、大変有り難く思います。

同時にプレッシャーも感じます。
分かりやすく書くことと、本分を離れ過ぎない様にすることとのバランス、これは本当に難しいです。

一方、多くの方が検索して頂けることによる問題点もあります。

年に何度か、箸蔵寺に「どこに勢至菩薩様がいらっしゃるのですか?」と尋ねてこられる方がいらっしゃいます。
おそらく、年末年始の恒例の干支の本尊様のご紹介ページの中の、「午年の本尊様は勢至菩薩様ですよ」というページを見て来られた方だと思いますが、記事の内容を「箸蔵寺に勢至菩薩様がお祀りされている」という意味に解釈されたこと原因だと思われます
自分の中では分かっているつもりでも、「読み手がどう取るか」の大切さを感じます。

また、参考にして頂けることは有り難いのですが、相変わらず無断盗用があります。
10年以上前は、ネット検索で簡単にバレると言うことを知らない方も大勢いたようで、丸パクリの無断盗用が酷かったです。
以前は、「加持」と「精進料理」の記事などは、一言一句違わない内容が10件以上もヒットしていました。
中には、内容も確認せずコピペしている方もいるらしく、見ず知らずの個人サイトの「無財の七施」の記事の中に「箸蔵寺奉賛会の事務局長がよく言われる言葉に」の一文を見つけたときはさすがに吹き出しました。
最近はネットの著作権に関する正しい知識やマナーも浸透してきたようで露骨な無断盗用は減りましたが…。
今は、フレーズを検索すると簡単に同じ文章を見つけることができますし、どちらが古いかという話になったときは、こちらがサーバー移転など、ファイルの再アップロードで日時が新しくなっているものでもTwitterやFacebook等にリンクしてているものはそこまでさかのぼることができます。
寺報「菩提心」に関しては、実際の発行日時に紙媒体として檀家さんに配っている実績があるので、著作の日時は第三者が証明してくれます。
自分で生み出したものに関しては著作権も責任も背負うつもりですので、引用元は明記し、無断使用はご遠慮頂きたいものです。

始めた頃よりは老眼が進んで集中力も落ちてきました(笑)
いつまでやれるか分かりませんが、モラル、コンプライアンス、様々なものに注意を払いつつ、行けるところまで、自らの信じる発信(布教)を続けて行ければと思います。